17人が死亡、6人が行方不明となった岩手・宮城内陸地震は14日、発生から5年となる。栗駒山麓の被災地ではインフラは復旧したが、福島第1原発事故の風評被害が地域再興の足かせになっている。住民の生活再生、地域産業の復興はまだ道半ばにある。
内陸地震は2008年6月14日午前8時43分ごろ、岩手県内陸南部を震源に発生。マグニチュード7.2、栗原、奥州両市で最大震度6強を観測した。宮城県栗原市栗駒耕英では大規模な土石流が起き、駒の湯温泉で7人が犠牲になった。
地域産業や観光業の復興の道のりは険しい。特産物の山菜やキノコの販売、イワナ養殖業は風評被害もあって低迷。過疎化が加速し、集落維持の危機にひんする地域も出てきた。栗原市は大規模崩落地などをジオパーク(地形を生かした自然公園)とする構想を描き、観光再興を目指す。
栗原市は14日、発生時刻に合わせ、防災行政無線でサイレンを鳴らし、市民が黙とうする。佐藤勇市長は同市花山と栗駒の慰霊碑に献花する。岩手県一関市は15日、被害が大きかった同市厳美町で、地震の風化を防ぐウオークラリーを行う。
2013年6月14日河北新報朝刊
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