2013.08.11

復興事業16%に遅れ 岩手県が工程表改訂版示す

 岩手県議会の東日本大震災津波復興特別委員会(田村誠委員長)は8日開かれ、県は被災12市町村のインフラ整備工程をまとめた「復旧・復興ロードマップ」改訂版(基準日7月31日)を示した。前回改訂(同3月31日)に比べ、工事着手が55カ所増の316カ所、完了が8カ所増の62カ所と事業は着実に前進。しかし、用地取得の難航で災害公営住宅や防潮堤などの完成時期が遅れる。議員からは持ち家再建支援の拡充などが求められた。

 県復興局によると、全事業674カ所のうち、79%の533カ所は工程の見直しがなく計画通りに進み、4・5%の30カ所で計画より早まった。一方で、16・5%の111カ所で工程が延びた。

 整備が遅れる事業を分野別に見ると、▽宮古市以南の市町を中心とした災害公営住宅46カ所▽防災集団移転促進事業、土地区画整理事業など復興まちづくり26カ所▽防潮堤、水門など海岸保全施設23カ所▽港湾11カ所▽漁港3カ所―と続く。

 医療、教育分野では陸前高田市の国保広田診療所が2015年度から16年度に、同市の気仙小が16年度から17年度にそれぞれ完成時期がずれ込んだ。一部を除き15年度までに終わる予定だった防潮堤などの海岸保全施設整備は、17年度に遅れる。

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