2013.09.16

「あの日命救われた」 秋田から大槌のホテル再訪

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 東日本大震災で全壊した岩手県大槌町の浪板観光ホテルに震災当時宿泊に来ていて、従業員の避難誘導で全員が無事だった秋田県五城目町の住民ら約45人は11日、「三陸花ホテルはまぎく」と新たな名称で先月再建した同ホテルを訪れた。2年半前の感謝の思いを胸に、当時の従業員や地域住民との再会を喜んだ。

 午後2時46分、海の見えるテラスで鎮魂の鐘が鳴ると、一行は涙をにじませながら静かに手を合わせ黙とうした。同ホテルの千代川茂社長は「震災が風化する中、忘れずにホテルに来ていただいてありがたい」と気持ちを伝えた。

 津波でホテルは全壊し、勤務外を含む役員・従業員5人が死亡・行方不明に。千代川社長の兄で前社長の山崎龍太郎さん=当時(64)=は避難誘導の陣頭指揮を執り、最後までホテルに残り犠牲となった。

 五城目町の男性(81)は「今のわれわれがあるのは、避難誘導してくれた従業員や避難所で支援してくれた地域の人たちのおかげ。今後も交流を続け、支援の輪を広げていきたい」と変わらぬ感謝の念を語った。

【写真=再建されたホテルのテラスで、海に向かい手を合わせ黙とうする秋田県五城目町の住民ら】

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