2013.11.21

駅清掃10年に感謝のプレート 三鉄、大船渡の夫婦に

makuragi_main131119

 三陸鉄道(本社岩手県宮古市)は18日、大船渡市三陸町の南リアス線甫嶺(ほれい)駅の清掃を10年以上続けた沢田長之進さん(85)、タマ子さん夫妻(85)に枕木プレートを贈り、同駅構内の線路に設置した。東日本大震災で寸断後、再開を信じ人も列車も来ない駅をきれいにし続けた夫妻。支援を励みとした鉄道マンと、三鉄を愛する夫婦の絆が、全線再開を待つ線路に刻まれた。

 「三鉄は宝物だよ」。吉田哲南リアス線運行部長から縦5センチ、横10センチの真ちゅう製プレートを受け取り、タマ子さんはほほ笑んだ。震災があった日時と夫婦の名前が入ったプレート。通常は三鉄へ1万円を支援した人のためのものだが、夫婦への感謝を示すため、プレゼントされた。

 タマ子さんは2000年、旧三陸町の委託を受け清掃を開始。2人で毎朝5時から駅や周辺の広場をきれいにした。アワビやウニの口開けの日は、午前3時から作業。一日も欠かすことはなかった。

 「立派なものをもらって感動した」と長之進さん。「早く来年が来ればいい。観光客がたくさん来てほしいね」とタマ子さん。来年4月、釜石行き一番列車の運転士に渡す花束の包み紙を、今から準備している。

【写真=甫嶺駅付近に枕木プレートを設置する(左から)沢田長之進さん、タマ子さん、吉田哲運行部長】

*****************
「読む」復興支援 スマイルニュース
iPhoneアプリDLはこちら
AndroidアプリDLはこちら
スマイルとうほくプロジェクト公式サイト

記事一覧に戻る