東日本大震災の被災地に25日、新しい駐日米大使のキャロライン・ケネディ氏(55)が足を運んだ。仮設住宅で言葉を交わした被災者は「赴任直後の訪問に感激した」と、キャロライン・スマイルに励まされていた。
ケネディ氏は25日夕、宮城県南三陸町志津川の中瀬町仮設住宅を訪問。雨の中を約70人が出迎えた。「ハロー」とあいさつした小学3年高橋美玖さん(9)は「笑顔がすてきだった」と興奮気味に話した。集会所では、タコやホヤなど地元の水産物をかたどった手編みたわしを作って販売している女性らと懇談した。
「かわいいですね。今度作り方を教えてください」と声を掛けられた無職西城勝子さん(72)は「とても優しい方。これを励みにしたい」と感慨深げだった。
入居者の女性が「引き波にのまれた漁船の男性が助けを求めていた姿が忘れられない」とこぼすと、ケネディ氏はじっと話に聞き入った。
ケネディ氏は「米国で津波の写真は見たが、失われたものの本当の意味を理解できていなかった。皆さんの勇気や団結力に心から称賛を贈ります」と語った。
南三陸町訪問に先立ち石巻市も訪ね、日和山公園で亀山紘市長から被災状況の説明を受けた。
グレーの上下姿に真珠のネックレスと、ファッションにも注目が集まるケネディ氏を一目見ようと、公園には付近の住民が集まった。同市南光町1丁目の無職首藤直彦さん(76)は「就任早々、石巻に来てくれて親近感が湧いた」と話した。
同市万石浦小にも足を運び、子どもたちと気さくに交流した。
◎ケネディ米大使、復興協力の姿勢強調 県など訪問
25日宮城県入りしたキャロライン・ケネディ駐日米大使は、表敬訪問した県庁などで「日本は最も近しい国」と述べた。日米の友好関係の一層の強化に努め、東日本大震災からの復興に今後も協力していく姿勢を強調した。
県庁には同日午前に訪れた。村井嘉浩知事と握手し「お目にかかれてうれしい」と日本語であいさつした。
震災時の在日米軍の「トモダチ作戦」に触れ「世界は日米がいかに近しい間柄にあるかを目の当たりにした。(台風被害を受けた)フィリピンでも日米が協力し支援活動を展開している」と話した。
村井知事は同行している夫のエドウィン・シュロスバーグさんも含め、2人に玉虫塗のペアワイングラスを贈った。
ケネディ氏は陸上自衛隊東北方面総監部(仙台市宮城野区)も訪問。懇談した田中敏明総監に対し「震災で東北方面隊が素晴らしい活躍をしたと聞いた」とたたえた。
倉庫に展示されている震災時の状況を示すパネルも見学した。田中総監との記念撮影ではプロ野球東北楽天の応援キャップをかぶった。JR仙台駅内の店舗で自ら購入したという。
県庁1階ホールでケネディ氏の到着に居合わせた宮城野区の主婦高橋玲奈さん(27)は「大使が来るとは知らなかったのでびっくり。優しそうな雰囲気だった」と話した。
ケネディ氏は東北地方整備局(青葉区)でも、小池剛局長から震災後の対応の説明を受けた。
2013年11月26日河北新報朝刊
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