【東京支社】政府は31日、岩手県陸前高田市高田松原地区に東日本大震災の国営追悼・祈念施設を設けることを閣議決定した。犠牲者への追悼と鎮魂の思いを示し、震災の記憶と教訓を後世に伝える場とする。国が自然災害の追悼施設を造るのは異例で、震災10年の節目となる2021年3月の完成を目指す。
県が高田松原地区に整備する124ヘクタールの復興祈念公園内に、追悼行事ができる丘や広場、モニュメントを設ける見通し。総面積は数ヘクタールを想定し、地元の代表や学識経験者でつくる有識者委員会で具体的な検討を進める。
15年度から基本設計に入り、20年度末の完成を目指す。宮城県には石巻市南浜地区に国営の追悼施設を整備する。福島県は復興祈念公園の場所選定に取り組んでおり、場所が決まった段階で追悼施設の検討に入る。
竹下亘復興相は記者会見で「大きな建物を造るのではなく、鎮魂の場であり震災の記憶を呼び起こす場。復興の象徴となる森や丘の整備を中心に考えている」と述べた。担当者は「イメージは広島市の平和記念公園のように人々が集まってお祈りする広場」と話している。
【写真=国営の追悼・祈念施設が設置される復興祈念公園の予定地=陸前高田市気仙町】
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