気仙沼市震災遺構検討会議(会長・川島秀一東北大災害科学国際研究所教授)の委員8人が19日、遺構として保存を検討する気仙沼向洋高旧校舎を視察した。津波で運ばれた乗用車が3階の教室に残る南校舎を、丸ごと保存することに前向きな意見が相次いだ。
南校舎は、4階の戸棚に床上約30センチまで津波が達した痕跡が見られるなど、手つかずの状態の建物から被災状況が確認できる。委員からは「津波の恐ろしさを伝えるインパクトがある」との声が上がった。教職員や地域住民ら約50人が避難した屋上や北校舎なども見学した。
その後の会合では、市から委託された調査会社が、校舎の劣化が少なく強度が保たれていることを報告。委員からは南校舎をそのまま保存し、北校舎を物産センターなどに活用する意見が出た。
次回会合は建物を活用する上での規制などを確認し、年度内に保存する範囲や活用方法の結論を出す。
2014年11月20日河北新報
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