JR東日本仙台支社は29日、東日本大震災で被災した仙石線の全線運転を5月30日に再開すると発表した。仙台、石巻両市をつなぐ主要路線が震災から約4年2カ月ぶりに結ばれる。再開と同時に、東北線に乗り入れる「仙石東北ライン」の運行も始まり、仙台-石巻間の所要時間は最速約1時間と震災前より10分程度短縮される。
仙石線で運行を休止している高城町-陸前小野間は、陸前大塚-陸前小野間の線路を約500メートル内陸の高台に移設。同区間の東松島市の東名、野蒜両駅は新しくなる。あおば通-石巻間全線は震災前より1.2キロ短い49.0キロ。あおば通、仙台-石巻間の運賃は840円に設定する。
仙石東北ラインは仙石線松島海岸-高城町間と東北線塩釜-松島間に設ける約300メートルの接続線を利用し、東北線の仙台駅と仙石線の石巻駅をつなぐ。運行本数は未定。
使用するのは、ディーゼルエンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッド型車両。車体は仙石線で使っている青と、沿線の桜をイメージしたピンクを基調にした。計16両を導入し、主に4両編成で運行する。
松木茂仙台支社長は29日の定例記者会見で「仙石線の復旧と(仙石東北ラインを利用した)時間短縮が復興の後押しにつながればいい」と述べた。
仙石線は震災で全線がストップした。2011年3月28日にあおば通-小鶴新田間で運転を再開。4月7日の余震で再び休止し、同15日に復旧した。同年に小鶴新田-高城町間、矢本-石巻間、12年に陸前小野-矢本間でそれぞれ再開した。残る高城町-陸前小野間を含む区間は現在も代行バス輸送を実施している。
2015年01月30日河北新報
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