2015.07.12

入札不調高水準、岩手県は14年度21% 震災4年4カ月

11日で東日本大震災から4年4カ月。岩手県沿岸被災地の復興工事がピークを迎える中、県発注工事の入札不調は高い水準が続いている。2014年度の不調率は21%に上り、13年度と同水準。技術者不足や受注工事量の飽和などを背景に依然高い状態だ。本年度に入り、比較的落ち着いてきたが、毎年度入札が増加する夏から秋にかけて不調率は高まる傾向にある。県は、復興に遅れが出ないよう、引き続き状況を注視しながら必要な対応を取る構えだ。
県によると、14年度は1304件の工事が発注され、うち272件で業者が集まらないなどして取りやめる入札不調となった。震災前の10年度は3%だったが、11年度は9%、12年度は12%、13年度は21%と増加傾向にあった。
山田町では大沢川、関口川、織笠川の三つの水門工事で不調が続いている。大沢川水門は14年6月に入札取りやめとなり、関口、織笠の水門とまとめて随意契約しようとしたが再び不調。本年度はそれぞれ分割し、配置技術者の施工実績要件を緩和。関口、織笠は今月3日に公告済み、大沢は8月までに公告の予定だ。
震災発生時、宮古地区の建設業者はピーク時の3分の1ほどの25社まで減少していた。県建設業協会宮古支部の大坂文人支部長(大坂建設社長)は「労務者も技術者も不足している。発注者も必死で、不調が出ないよう努力しているとは感じるが、各業者とも精いっぱいだ」と切実に語る。

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